12月5日、JCBは新たにJCBカード Sをリリースしたことを発表した。このカードは今までのJCB一般カードに変わる、JCBカードの新たなスタンダードとなるカードだ。
年会費無料になっていたり特典が色々ついていたりと、旧一般カードからさまざまな変更が加えられているが、果たしてわざわざ申し込む必要はあるのか。
というわけでかなり話題に乗り遅れた感はあるが、このJCBカード Sはオススメなのか否かを独断と偏見で書いていこうと思う。
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【前置き】筆者はJCBカードがそんなに好きではない
先に前置きとして書いておきたいと思うのだが、筆者はJCBカードがそんなに好きではない。
いや、JCBカードがというより、JCBカードを利用して貯まるOki Dokiポイントが好きではない。なぜなら、ポイントの使い勝手が悪いから。
私はめんどくさがりな人間なので、ポイントを色々転がして最終的に高還元というのはだるいと思ってしまうのだ。なるべくシンプルに使えてそこそこ高還元というのが理想。
その点でOki Dokiポイントは、高還元を達成するために少し工夫が必要で私の感性からすると微妙だと思ってしまう。その巻き添えでJCBカードにもあまり好印象を抱いていないのだ。
そういった人間がこの記事を書いていると先に言い訳しておく。だから否定的な内容でも怒らないでね
JCBカード Sの基本性能
では最初に、このJCBカード Sの基本性能について紹介していく。
特徴 | グルメ、レジャー、エンタメなどの国内外20万カ所以上の施設やサービスを特別価格で使用できる「JCBカードS 優待クラブオフ」が付帯 |
---|---|
還元率 | 0.5%〜5.0% |
付与ポイント | Oki Dokiポイント |
年会費 | 永年無料 |
付帯サービス |
・優待店での還元率が最大10%まで上昇 ・券面を通常デザインのほか、バイオマスデザインも選択可能 ・家族カード、ETCカードの年会費が無料 |
付帯保険 |
海外旅行保険 最高2000万円 ショッピング保険 海外10万円 |
国際ブランド | JCB |
その他 |
旧一般カードから何が変わったの?
JCBカード Sの基本的な情報は頭に入っただろうし、ここからは旧JCB一般カードと何が変わったのか、さらっと紹介していこう。
年会費が無料になった
旧JCB一般カードは年50万円以上決算という条件を満たさないと年会費が毎年1375円かかってしまうのに対して、JCBカード Sは条件なしで年会費が無料となっている。
年会費はクレカを作る際の判断材料になる要素なので、無料になることで旧JCB一般カードよりも作るハードルは確実に下がったと思う。
「JCBカードS 優待クラブオフ」が付帯
これがおそらく一番大きな点ではないだろうか。JCBカード Sには優待クラブオフが付帯しており、国内外のさまざまなサービスで優待を受けることができる。
例えば、この記事を作った時点ではイオンシネマのチケットが通常1800円のところ1300円となるし、ホテルや飲食店、ジムなどでも優待を受けることが可能だ。
これは、クレカに体験を求めるユーザーには嬉しい特典だと思う。
海外の加盟店利用でのポイント2倍が無くなった
旧JCB一般カードは海外での加盟店での利用でポイントが2倍になる特典があったのだが、JCBカード Sには残念ながら付帯していない。
しかし、これは優待クラブオフがついたから代わりに無くなったのだろうし、個人的に優待クラブオフでその穴はうめられると思っているので、そこまで大きなデメリットだとは考えていない。
JCBカード Sは旧JCB一般カードのほぼ上位互換
JCBカード Wと比べてどっちがいいのか
JCBカードには同じ年会費無料のJCBカード Wがあるが、それと比べるとJCBカード Sはどのようなメリットを持っているのか、比較してみよう。
還元率はJCBカード W
還元率に関してはJCBカード Wの方が優勢だ。JCBカード Wの基本還元率は最高1.0%なのに対してJCBカード Sの基本還元率は最高0.5%、普段使いという点ではJCBカード Wの方が優っている。
一応JCBカード SはJCBスターズメンバーズの対象なので、それを利用することで翌年度の還元率を上げることは可能だが、還元率をある程度上げるためには年100万は使わないといけないので、無条件でポイント2倍のJCBカード Wの方が使いやすいだろう。
スタバなどの特約店での還元率はJCBカード WとJCBカード Sでほとんど変わらないため、総合的に基本還元率に優れているJCBカード Wの方が還元という点では有利。
特典はJCBカード S
JCBカード Sには「JCBカードS 優待クラブオフ」が付帯しており、国内外のさまざまな店やサービスで特典を受け取ることができる。
一方、JCBカード Wには特にこれといった特典はない。また、JCBカード Sには付帯しているスマホ保険もJCBカード Wは対象外となっている。
クレカの付加価値という点ではJCBカード Sの方が優秀。
年齢制限はJCBカード S
年齢制限もJCBカード Sの方が優勢。
JCBカード Wは年齢制限が設けられており、40歳以上の人は残念ながら作ることができない。JCBカード Sは年齢制限はなく、誰でも作ることが可能だ。
お得のJCBカード Wと体験のJCBカード S
上記の比較ポイントをまとめると、JCBカード Wは還元率が優っており、JCBカード Sは特典の多さと年齢制限がかかっていない点で優っていることがわかった。
さて、この2枚のどちらを選べばいいのか決めようと思うが、正直これら2枚のカードは明確なメリットがバラバラなので、キッパリとこっちを選べと断言することはできない。
ポイントの多さを重視するのであればJCBカード Wを選び、よく遊びに行ったり家庭を持っているのであればJCBカード Sを選ぶといった感じで、自分のニーズに合ったカードを選んで欲しい。
個人的にはWよりSの方がオススメ
しかし、中には僕は選ぶならどっちなのか気になる人もいるかもしれない。そのため、個人的にJCBカード WとJCBカード Sのどっちを選ぶのがいいのか、僕の考えを紹介する。
結論から言うと、JCBカード Sを選んで他のカードで還元率の低さを補うのがベストなんじゃないかと思う。
と言うのもJCBカード Wは確かに還元率は高いけど、他にも基本還元率が高いカードは色々存在する。そしてJCBカード Wは還元率以外での要素を見ると特に特筆するべき特徴がないと言うのが実情なんだ。
そして、特約店での還元率もJCBカード WとJCBカード Sの差は0.5%しかない。だったら、JCBカード Sを選んで優待クラブオフを受け取りつつ、基本還元率の低さを他のカードを使って補う運用が1番いいと僕は思う。
以上が僕の意見。無論、特約店での還元率を重視するのであればJCBカード Wの方がいい。そこら辺は各自の判断にお任せします。
JCBカード Sの3つの欠点
ここまで語ってきたJCBカード Sにも弱点はあり、それが以下の3つ。
JCBカード Wとの2枚持ちができない
地味に痛い欠点として、JCBカード Sを持っている場合JCBカード Wを申し込むはできない。
もしこれができれば、JCBカード Sの特典を隅々まで楽しみつつ還元率の低さをJCBカード Wでカバーすることができたのだが、無念。
対策として、JCBカード Sの方を申し込んで特典を受け取りつつ、他の還元率が高いカードを1枚持って普段使いはそっちを使うことになるだろうか。
相変わらずOki Dokiポイントは使いずらい
相変わらず。
知らない人のために解説するとOki Dokiポイントは何でもかんでも1ポイント=5円で使えるわけではなく、使い道によっては5円を下回ることがある。
例としては、ポイントをクレカの支払いにキャッシュバックしようとした場合1ポイント=3円になり、Amazonで使おうとしたら1ポイント=3.5円になる。
もし1ポイント=5円で使いたいのなら、JCBプレモにチャージ一択。それ以外に使うと還元率は0.5%を下回ってしまう。正直、もう少しOki Dokiポイントのレートをわかりやすくしてほしい。
しかし、JCBカードはWを除いて基本的に付帯特典を売りにしているので、ここら辺の指摘はナンセンスなのかもしれない。
JCB以外のブランドは選べない
JCBが発行している以上仕方ない点ではあるが、まぁまぁ痛い点でもある。
というのも、他のブランドは使えるけどJCBは使えないという店があるからなんだ。最近はJCBが使える店舗数は増えてきているが、やはりVisaに比べると少ないのが現実。
個人的にクレカはJCBカード1枚だけでなく、別のブランドのカードも1枚持った方がいいと思う。
体験を重視するのならアリ
ここまでの話をまとめると、JCBカード Sは体験を重視する人にはオススメのカードとなっている。家族や友達とよく出かけるのなら、年会費無料だし1枚申し込んでみてもいいだろう。
しかし、ポイントの還元率をクレカに求めているのであればJCBカード Sは最適のカードではない。スタバでよくクレカを使うのであれば選択肢に入ると思うが、それ以外の人は他のカードを選んだ方がいいと思う。
まぁ、持っていても年会費はかからないから一度お試しで申し込んでみてもいいだろう。しかし、JCBカード Sを持っている間JCBカード Wや上位のJCBカードを作れなくなってしまうので、そこは注意。